

あなたの街の図書館や保育園を、誰が支えているか
――日本労働法学会ワークショップ「『非正規』公務員と労働基本権」を司会して 半分が「非正規」の役所 市役所の窓口、図書館、保育園、学童保育、学校。私たちが日々接する公共サービスの現場で、いま働いている人の多くが「非正規」の公務員だということを、ご存じだろうか。地方自治体で働く人のおよそ三割が非正規で、市区町村に限れば、その割合は半分近くに達する。実数で百二十万人を超える。公立図書館の職員の四人に三人、公立保育所の保育士の六割が非正規であり、しかもその四分の三が女性である。これは「よその誰か」の話ではない。私たちの暮らしを支える人たちの、足元が崩れている話である。 先日、ある学会でこの問題を正面から取り上げるワークショップが開かれた。二人の研究者が報告し、訴訟の現場に立つ弁護士たちも議論に加わった。筆者は司会を務めたが、ここでは一人の聴き手として、当日のやりとりを振り返ってみたい。 二〇二〇年、何が奪われたか この問題を一気に法律の問題へ押し上げたのが、二〇二〇年に導入された「会計年度任用職員制度」である。任期は一会計年度――最長一年。翌年も働
社会法出版 オンラインセミナー
労働法の教科書『デジタル労働法』(社会法出版)のオンラインセミナーを開催します。 日時:2026年10月20日(火)19:00〜20:30テーマ:新型コロナワクチン健康被害と労災補償講師:米津孝司(中央大学大学院法務研究科)形式:Teams(無料・事前申込不要。録画あり)参加を希望される方は、当日、下記URLからご参加ください。 Teams URL:https://teams.live.com/meet/9337340883700?p=IofFCxgpNy3LS659ba 書籍の情報:https://shakaiho.base.shop/items/120042581 集団法スライド https://docs.google.com/presentation/d/1PanzGgFwK-O-pP0Fw5fR7DqUoWj4qj30/edit?usp=sharing&ouid=100138339876329135953&rtpof=true&sd=true


新型コロナワクチン健康被害と情報の非対称性
1. はじめに 新型コロナウイルス感染症対策をめぐっては、医科学コミュニティにおいて概ね成功したとする受け止めと、法学コミュニティにおいて人権・法治国家の原則から看過しえない問題を残したとする受け止めとの間に、無視しえない乖離がある。とりわけワクチンをめぐって、この乖離は大きい。本稿は、この乖離を、医学と法学がともに「因果関係」という同じ語を用いながらその内実を異にしてきたという一点に絞り込み、法学の側からの架橋を試みるものである。 2. 「証明の難しさ」は自然の限界ではない 従来の薬害訴訟を阻んできた証明の困難は、科学が未解明という「自然の限界」として理解されてきた。しかし新型コロナワクチンの事態はこの前提を覆す。救済を阻むのは自然の限界ではなく、安全性データの秘匿、市販後監視の機能不全という、人為的に維持された構造である。検証可能なデータを生成しない不作為によって「不明」が維持されているのなら、それは是正されるべき制度の欠陥である。 3. 「比例原則」が救う、情報の持たざる者 情報を圧倒的に支配する側と持たざる側との非対称な関係では、「比例原








